最も自分の使い方がうまい音楽家は?

「使い方がうまい」というと、コンピューターで制御されたような感じがしますが、たたずまいに存在感があって、動作に無駄がなく自然で美しいこと。最も自分の使い方がうまい人は、さて誰でしょう?

ベートーヴェン?ええもちろん彼も心に染み入る演奏で人々を泣かせたといいますから自分の使い方がとても上手だったでしょう。でも多分その上を行くのが、J.S.バッハじゃないかな?300年も昔の人で、会ったことはないけれど。そのイメージは天に向かってすくっとそびえたつ感じ。パイプオルガンの名人で、ペダル鍵盤を弾く足には羽が生えているようだったとか。そしてあの名曲の数々。シンプルな構成の曲でも内容が深く、次元が違う。音楽の根源から直接生まれたような。

さて弾くとなるとバッハは敬遠されがちではないかしら?演奏効果が上がらない。同じような音楽が続いて起承転結がない。シンプル過ぎてごまかしがきかない。

バッハを弾くなら、姿勢を正して、きちんと楷書で弾こうと思ってしまうのでは?

バッハこそ最高にリラックスして、最高にいい気分で、ジャズマンのように体全体で音楽を感じながら弾いてみよう。まずは2声であれば、左手はチェリスト、右手はヴァイオリニストで二人のキャラクターを演じてみる。
強弱記号も、どう演奏しろとかも書かれていない。だから自由に想像をふくらませて。

演奏する前に
「どこが楽かな?」を4回唱えて
演奏中にも小節線を超えるごとに
「どこが楽かな?」

小節線が近づいてくるアップビートから小節線のダウンビートへ
何かが循環していく。日々が毎日新しくなっていくように、年が新しくなっていくように。
その瞬間に
「どこが楽かな?」

バッハこそ、ユースをよくするチャンス!その能力は眠っていて、自分でそれが開花するのを邪魔しているだけ。

そしてバッハが弾ければ、ショパンでもリストでもベートーヴェンでもなんでも弾ける!
そしてバッハを弾くのは最高に気持ちいい!